四季・旅・愛〜芹洋子ファンサイト           

「我が心の愛唱歌〜抒情歌名曲集」

芹洋子さんの偉業、CD6枚組セット「我が心の愛唱歌〜抒情歌名曲集」
120曲収録 KICS 6196〜6201 定価12,000円
をマラソン試聴する。


みなさまこんにちは。
爽やかに晴れ上がった五月晴れの今日、つばめはパソコンの前に座り芹洋子さんのCDをラジカセに入れ、これからその120曲に及ぶ抒情曲の曲の数々を門外漢の浅い知識と、偏った音楽体験に依った感想をもってご紹介していこうと思います。スタートラインについた感想は・・・・

「そうですね、抒情歌といえば有名な3大男声カルテット「ダーク」「ボニー」「デューク」をTV・レコードで聴いたことや、NHK「みんなのうた」で取り上げられた曲とか、ソプラノ・鮫島有美子さん、安田・由紀姉妹の歌などあまたありました。が、芹さんのレコード・CDでの録音は爽やかなフォーク調で前奏のメロディを安易に(カラオケ用語?でいう)Aメロや、サビから持ってきたりしない編曲に好感が持てますね。勿論、最大の魅力は芹洋子さんの暖かく、透明感のある声とその歌唱力にあるのですが。」

・・・成る程、つばめさんのこのマラソンにかける意気込みが伝わるコメントでした。ではそろそろスタートの時間であります。果たしてつばめさんの意気込みは御訪問された方に伝わるでありましょうか?号砲一発!スタートであります!・・・


●第一区間(CD1「愛」)

1.「四季の歌」
   6枚組みにも及ぶCDセットのトップを飾るのは、知らぬ者のいないこの曲
   。つばめもこの曲がなかったら芹さんのレコードを買うのがいつになったか
   ?つばめにとっては出会いの曲でもあります。
   先ほど「前奏のメロディを安易に(カラオケ用語?でいう)Aメロや、サビ
   から持ってきたりしない」と言いましたが、何曲かはAメロの幾つかの音形
   を加工して使ってますね。この曲の前奏では「春を愛・・」の音形を加工し
   てます。芹さんの編曲は青木望さん・若松正司さんが最も多いように思いま
   す。芹さんと両氏の卓見の勝利といいましょうか。

2.「うれしいひなまつり」
   この曲の作詩がサトウハチローさんだったとは、こうしたCDを買って資料
   を見てみないと分からない事実ですね。しかし親になって初めてこの時期に
   人形を物置から下ろす「大仕事」が発生するいやな想い出を喚起する曲にも
   なりました。(^^;)

3.「かあさんの歌」
   ライナーノートによるとこの曲は作者の疎開経験の想いから作詞されたとか
   。他の歌手による抒情歌のレコードとしては倍賞千恵子さんのレコードがあ
   りますが、「哀しさ」を伝える倍賞版、「優しさ」を感じる芹版といった印
   象ですね。(因みに倍賞さんもキングレコードです)

4.「あざみの歌」
   実はこの曲をまともに聴いたのは芹さんのレコードが最初でした。ですので
   NHK「ラジオ歌謡」だったと聴いてもそれ程古い曲には感じませんでした
   。

5.「てんさくの花」
   「おや?」と思いました。たしかレコードでは高田弘さん編曲、だったのに
   CDでは、あかのたちおさん編曲。音源の内容は同じようですが真相は?
   沖縄の音楽はJポップの今日になって、むしろより多くの注目を得てるよう
   に思います。日本の曲としてより広く受け入れられるようになったというこ
   とでしょうか?

6.「ともしび」
   ロシア民謡という点ではダークダックスの歌唱を思い出します。この曲が戦
   場に行く乙女の気持ちを歌った(ライナーノート)と言うことは女声の歌唱
   が原型に近いわけですね。

7.「かなりや」
   この曲の歌詞を見聞きするたび、「後ろの山に棄てる」「小藪に埋める」「
   「柳の鞭でぶちましょか」という部分にドキッとします。以前、NHKの「
   日本の歌」といった番組に出られていた金田一春彦さんが「可愛いですね」
   とコメントされていたのが微笑ましく思い出します。

8.「七つの子」
   この前奏もAメロの「かぁらぁ・・」という部分をコラージュしたような、
   楽しい前奏で始まります。考えてみたら小学校の低学年の当時、この曲を
   かなり遊んだ後の帰り道などで歌っていたように思います。

9.「浜千鳥」
   前述したNHKの「日本の歌」といった番組では、よくクラシック系の方が
   ベルカント唱法で豊満に歌っていられましたが、やはり芹さんのように爽や
   かな唱法で聴いたほうが落ち着いた感じがします。

10.「ゆりかごの歌」
   この曲をあまり歌唱入りで聴いたことがありませんでした。FM番組を録音
   していた頃に器楽のみの演奏を録音して、それを多く聴いていたからだと思
   います。優しい、可愛らしい赤ちゃん(うちの赤ん坊はもう憎たらしくなり
   ましたが)をイメージします。

11.「宵待草」
   ピアノの前奏のあと優しいけど、きっぱりした美声が現れます。短い曲です
   が、思わずその歌唱に引き込まれる曲です。最後のピアノの余韻が静まって
   ゆくと、ここで一旦CDを止めて余韻を少し持っていたくなる程です。

12.「忘れな草をあなたに」
   ライナーノートによるとオリジナルはあの「ヴォーチェ・アンジェリカ」だ
   そうです。英語風にいうと「ボイス・エンジェルス」(かな?)

13.「新妻に捧げる歌」
   アルバム「幸せの贈り物」ではB面3曲目でした。幸せいっぱいの結婚式の
   情景でしょうか。作詞の中村メイコさんを先日、舞台版「NHK朝ドラ〜さ
   くら」で拝見しました。若い俳優の中に入って、上手い演技とその存在感に
   「さすが!」と感じました。

14.「青葉城恋歌」
   こちらはTBS「仙八先生」のさとう宗幸さんの曲でした。この当時ですね
   「坊がつる讃歌」がヒットしていたのも。芹さんとさとうさんが、結構あち
   こちのTVで一緒に出ていたように思います。
   
15.「誰もいない海」
   ライナーによると創唱したのはミュージカルスター、ジェリー伊藤さんとか
   。僕たちの世代でジェリー伊藤さんというと、東宝映画「モスラ」の悪徳
   詐師ネルソン役ですが、70年代には新人女性シンガーのファーストアル
   バムには必須のナンバーになってました。それゆえこの曲のレコードCD
   となると我が家にも片手では収まらないくらいありますが、ハーモニカと
   電子オルガン(古いですね、この言い方)の伴奏と優しい歌唱で芹さんの
   レコードCDが最もしっくりきます。

16.「世界は二人のために」
   この曲は佐良直美さん以外の演奏は今までまともには聴いたことがありま
   せんでした。サビの部分のストリングスの編曲が良いですね。

17.「花の首飾り」
   今思うと、あの時のタイガースの曲が「抒情歌」のナンバーとしてこのよう
   に入るとは思いませんでした。抒情歌を研究されているある大学の教授さん
   が「フォークソングは昔の歌と今の歌を結ぶもの」というようなことを言わ
   れてたのを聴いたことがありますが、それも確かに言えるなと思う今日です
   。

18.「或る日突然」
   上述しましたが、おなじことが言える曲です。小学校の教科書にビートルズ
   やフォークソングが入る、そんな時代ですもんね。終曲部の「ルルル・・」
   が印象に残ります。

19.「花嫁」
   つばめが歌謡曲・ポップスを良く聴くようになった頃の曲です。歌謡曲では
   「ブルーライト・ヨコハマ」とか「白い色は恋人の色」などが流行り、ポ
   ップスでは「移民の歌」「悲しき鉄道員」「マンダム〜男の世界」とか・・
   この曲のカバー・バージョンはMikeやハロ・プロ「メロン記念日」等の歌唱
   も聴きましたが芹さんの編曲(高橋五郎さん)は原曲に近く、より優しい
   印象を受けます。

20.「愛の国から幸福へ」
   第一区間もラストになりました。この曲もフォークソングに近い位置からの
   「抒情曲」への参入となりました。聴くとあの頃へタイムスリップできる
   そんな一曲です。芹さん、また是非ステージかTVで歌って下さい。

●第二区間(CD2「夢」)

1. 「さくらさくら」
   主たる伴奏の音色はハープ?でしょうか。クラシックの演奏で「春の海」の
   演奏楽器が元は尺八・琴に対してフルート・ハープですね。そんな日本の音
   楽の原点を感じさせます。ハープと芹さんの声が「妙」なる調べを聴かせて
   くれます。

2. 「砂山」
   ここでの曲は中山晋平のものですが、山田耕筰のもあります。ライナーノー
   トに全国の児童に愛唱されているとあるように、わたしがいつも聴いていた
   カセットテープも児童合唱団のものでした。芹さんの歌唱は児童合唱の持つ
   親しみやすさと共に、それを見守るおかあさんの視点が含まれているようです。

3. 「この広い野原いっぱい」
   森山良子さんは私も大好きな歌手の一人です。フォークからポップス、そし    
   て抒情歌をも歌われるその度量は、今いる歌手の中では最も芹さんに近い
   カテゴリーにいらっしゃるのでは?と思います。おっと話が逸れましたが、この録音は
   懐かしいアルバム「牧歌〜その夏」での録音です。

4. 「こんにちは赤ちゃん」
   この曲ほど芹さんの暖かな声質が合う曲は珍しいと思います。オリジナルの
   梓みちよさんの声もそんな印象を与えてくれますね。

5. 「雨降りお月〜雲の陰」
   この曲もイントロに冒頭のメロディを持ってくる編曲が多い曲です。実は
   芹版も発想は同じですが、微妙にメロディラインを崩してます。それが汚く
   感じるどころか、「このメロディで一曲出来るのでは?」と思うくらい成功
   してるように思います。

6. 「月の沙漠」
   「砂」でなく「沙」を使うのは「漠」と並べるためかな?それとも一部で昔
   からある表記でしょうか?アラビアテイストを醸し出すクラリネットの音が
   雰囲気たっぷりです。

7. 「どじょっこ ふなっこ」
   冒頭から芹さんの声を聞いてひっくりかえってしまいます。(^^;)そう
   子供番組などで聴かれるおどけた感じの楽しい歌唱。芹さんの懐の広い歌唱
   を思い知らされます。

8. 「夏の思い出」
   同曲のレコードではこれ以上はないのではと思われる芹版です。この歌のよ
   うな繊細な詩をぜひ外国の人にも広く聴いてほしいと思います。

9. 「庭の千草」
   ピアノ伴奏だけで堂々と歌われる一曲。どんな場合でもこのトラックを聴くと
   しばしその歌唱に釘付けになってしまいます。

10. 「冬の夜」
   つばめお気に入りの唱歌です。昔の日本の風俗・風景が垣間見えます。「過ぎ
   しいくさ手柄」の部分に第2次大戦の悲惨さを経験していない頃の「やんちゃ」
   な気分がありますね?

11. 「夕焼け小焼」
   日本人にはあまりにも小学生のころの思い出とリンクしている曲ではないで
   しょうか?この曲を聴くとどうしても気分だけあの頃にタイムスリップして
   しまいますね。

12. 「雪の降る街を」
   特にNHKをよく見ていた子供の頃、ダークダックスやボニージャックスの
   歌で聴きました。芹さんのはさらに柔らかく暖かい印象を受けます。短調
   できた曲が最後に長調に変わるラストがたまりません。

13. 「花の街」
   戦後、NHKの婦人番組のテーマとして作られた曲との由がライナーにあり
   ます。團伊久麿というクラシックの巨匠の一曲。瓦礫の「街」を前にして
   こそ、このように綺麗な曲ができたのでしょう。歴史の残酷ではあります。

14. 「コイノボリ〜鯉のぼり」
   最近のそれは、大きな川にかかる無数の鯉のぼりを想像しちゃいますがうち
   にも以前ありました。このCDボックスでも「うれしいひなまつり」と対に
   なってますね。

15. 「トロイカ」
   ロシア民謡は抒情歌・愛唱としてもかなりの曲があります。この哀愁を帯び
   た旋律には日本人の琴線に触れる確かな魅力があります。トロイカといえば
   芹さんの「トロイカの伝説」もこの曲の歌詞に近い雰囲気を持った曲でした。

16. 「穂高よさらば」
   原曲が「雷撃隊出動の歌」という物々しい題名ですが古関裕而さん作曲の
   東宝映画の挿入歌と聴けば納得も行きますが、同じ東宝映画ですが「地球防
   衛軍」の伊福部昭さん作曲「我ら宇宙のパイロット」という曲を山男バージ
   ョンでうたいたいものです。私たちは山男の歌というとやはり「坊がつる讃
   歌」を思い出しますね。

17. 「翼をください」
   2002年のワールドカップでの応援曲で再び脚光を浴びたのは記憶に新しい
   ですね。芹さんの曲にしては珍しくフェードアウトしてゆくラストです。

18. 「赤い花白い花」
   このHPのきっかけにもなった「お陽さまお月さま」さんのHPにこの曲に
   関する詳しいいきさつが書いてあります。ぜひご覧ください。

19. 「今日の日はさようなら」
   森山良子さんの作曲には既に定評はありますが、日本人にとってもこの曲は
   深く根付いてる曲といえますね。

20. 「青春時代」
   芹さんのレパートリーのなかではかなりテンポの速い曲ですね。もちろん
   オリジナルは森田公一とトップギャランの曲です。僕たちにはカラオケの
   定番曲となっていますね。 

●第三区間(CD3「懐」)

1.  「美しき天然」
   多くの人にサーカスの歌として認知されてるのではないでしょうか。私も
   そうなんですが芹さんの曲はあくまでももの悲しい詩情豊かな感想を持ちます。

2.  「北上夜曲」
   この曲で思い出すのは今日のアニメブームの礎を築いた「宇宙戦艦ヤマト」
   の一エピソードで、隊員(相原通信班長)が心を癒す為のバーチャルな映像空間で
   故郷の風景とバックグラウンドミュージックを選ぶときにこの曲を選び大正琴
   の響きでこの曲が流れて来ました。そんなことを思い出しました。

3.  「早春譜」
   「母親をイメージする曲は?」と聴かれたらこの曲を思い出します。本人に
   言ったら、「高等学校に行きたくて家が貧乏で行けなかった。行くことが
   できた友達が歌っていた曲なんで本当は憎らしいんだけどね。」
   青春はいつもほろ苦い思い出のなかにありますね。

4.  「さくら貝の唄」
   この曲も同じキングレコードの賠償千恵子さんのレコードを愛聴していましたが、
   芹さんも同様に情感を込めて清廉な印象の歌唱を展開しています。

5.  「赤い靴」
   NHKの朝のドラマで野口雨情を取り上げた時にキングの企画レコードに
   収まってました。大正時代の文化爛熟期の有様を思わせる曲ですね。

6.  「旅愁」
   この曲にしてはアップテンポです。この曲と次の曲ともにアメリカの曲で
   犬童球渓の訳詞です。

7.  「故郷の廃家」
   昔の教科書に載った唱歌はイメージ的にスコットランド民謡などが多いように
   思いましたが、以上の2曲はアメリカなんですね。

8.  「故郷の空」
   そのスコットランド民謡です。

9.  「花」
   作曲の瀧廉太郎が「日本のシューベルト」と言われるようですが、メロディを聴いて
   いると本当に良く言ったものだと感心します。おおらかで品がいい部分が似ています。

10.  「浜辺の歌」
   様々な歌手が歌った様々なメディアで手元にありますが、芹さんの歌はオーソドックス
   でありながら古さを感じさせない、新しい時代の抒情歌手という認識を新たに
   します。

11.  「故郷」
   先日行った芹洋子さんのコンサートでも実演で聴くことが出来た曲です。 
   またTVでもこの曲の作者と舞台の山川を見ることが出来て、最近また新たな
   感想を持った曲です。

12.  「港」
   小学校の音楽の授業でなぜかこの曲と「アマリリス」「われは海の子」が一番
   印象に残ってます。

13.  「月見草の花」
   富士山を見たときに浮かんだ曲想を元にしたようです。

14.  「十五夜お月さん」
   野口雨情のもの悲しい詩と童歌の音型を取り入れたメロディが心に残りますね。

15.  「雪山賛歌」
   芹洋子さんにとっては「坊がつる讃歌」と同じ山男のイメージが蘇る印象深い
   曲です。

16.  「リンゴの唄」
   僕たちが中学生のころから?「懐かしの歌謡曲」という戦後の歌手・唄が頻著に
   TVやレコードに出てきました。この曲はそのころなぜか「懐かしの歌謡曲」に
   はまった友人が大好きな曲でした。芹さんの演奏もあの印象的なイントロを
   そのまま再現していますね。

17.  「ブルー・シャトー」
   コンサートでのおしゃべりでもこのCDにこの曲が入っていることを宣伝されて
   いましたが。(^^)
   あなたもこんな風に歌いましたか?「森とんかつ、泉にんにく、かーこんにゃく
   まれ天丼」ただしメニューには若干バリエーションがあるみたいで・・・。

18.  「まりもの唄」
   今日のようにこの唄が歌われているのは芹洋子さんのシングル盤があったから
   でしょう。かつてのシングル盤では「マリモの唄」でしたね。

19.  「七里ヶ浜の哀歌」
   昔のボート転覆事故の際にアメリカの曲に歌詞を付けてうたわれたようです。
   このCDには「さくら貝の歌」「赤い靴」とこの曲のように神奈川県が舞台の
   曲が多いです。改めて地元を省みることができました。

20.  「おもいでのアルバム」
   これこそ、現代の代表的な童謡ですね。そして芹洋子さんのディスクがスタンダード
   です。
   うちの子供もこの曲に見送られながら幼稚園を後にしました。(TvT)


●第4区間 (CD4「憂」)
1.  「赤とんぼ」
   ギターの伴奏が抒情歌のレコードとしては清新な印象を抱きます。つくずく
   芹さんのレコーディングの「新しさ」を感じます。

2.  「荒城の月」
   ハープの伴奏が印象的な編曲です。瀧廉太郎の作曲ですが山田耕筰の
   アイデアも入れられ今日の形になったようです。

3.  「叱られて」
   曲によってはイントロは作品と切っても切れない縁がある曲があります。
   この曲もそうした一曲だと思います。その後の演奏はモダンなリズムで
   進行してゆきます。

4.  「城ヶ島の雨」
   ピアノのトレモロによる伴奏が現代曲のような印象がします。
   芹さんの歌唱も技巧の限りを使って表現されています。

5.  「惜別の歌」
   ストリングスの伴奏が美しいです。戦中の学友との別れの歌とのこと

6.  「花嫁人形」
   早めのテンポ設定でこれもまたモダンな感じを受けます。
   大正時代らしい耽美な感情に溢れた曲です。

7.  「カチューシャの唄」
   パイプオルガンの荘厳なイントロで始まります。芹さんの叙情歌の録音
   でも高田弘さんのこの編曲は3本の指に入るのでは。そして優秀な編曲に
   負けない歌唱がもう、絶句です。

8.  「出船」
   「出船」という情景自体、今日の日本では極めて珍しい情景になりました。
   こうゆう舞台が歌の題材になる時代が、日本にもあったんだなと感じます。

9.  「花かげ」
   姉が隣村に嫁いで行くときの心象を歌っています。今日にも嫁いで行く
   別れはありますが、昔の別れは今生の別れにも繋がっていたことを考えると
   詩の悲しみを思わずにはいられませんね。

10. 「波浮の港」
   イントロを聴くと歌謡曲のような感じです。やや忙しい感がしないでも
   ありません。

11. 「もずが枯れ木で」
   厭戦気分が垣間見える詩です。時代を反映した曲と言えましょうか。
   「冬の夜」の「過ぎしいくさ」とは時代の気分が違いますね。

12. 「椰子の実」
   声に寄り添うような優しい編曲、それが改めて芹さんの声の美しさを
   際だてています。つばめもファンの柳田国男が曲誕生に絡んでいます。

13. 「あの町この町」
   ライナー・ノートの日暮れの子供達の気持ち・・・と、田中修二氏の
   戦争に突き進む愚かしい行為への警鐘・・との解釈。叙情歌の意外な一面に
   新たな魅力を感じ始めている昨今です。

14. 「しゃぼん玉」
   こちらも様々な解釈が話題を呼んでいる曲。娘の死への鎮魂か、未来の
   希望への問いかけか、いずれにしろ人間って素晴らしいと思わざるをえま
   せん。

15. 「いつかある日」
   山の歌として「山男」「坊がつる讃歌」も連想しますが、遺言のような詩
   が哀愁を感じる曲です。

16. 「サルビアの花」
   ライナーノートに映画でもみているようなタッチとありますが、私も
   最初聴いたときダスティン・ホフマンの「卒業」を思い出しました。
   そして別項でみ書きましたが、最後の「泣きながら・・」後の歌唱は、
   本当に泣いているような絶唱です。

17. 「あの素晴らしい愛をもう一度」
   印象的なイントロはそのままに、転調後の盛り上がりが感動的です。

18. 「悲しくてやりきれない」
   フォーククルセイダースが「イムジン河」のテープを逆回しして採譜した
   ようですが、それでこんな素晴らしい曲になるなんて信じられませんね。

19. 「ふれあい」
   エレキシタールのイントロに少し違和感がありますが(私がこの音を聴く
   とみんな「京都の恋」に聞こえちゃうんですよね)下駄履きの中村雅俊盤、
   ローファーを履いた芹洋子盤とでも言っておきましょう。

20. 「なごり雪」
   ギター・木管で始まり、途中からストリングスが入ってくる鉄壁の青木
   望スタイルの編曲から、芹洋子さんの声が自然にクローズアップされて
   きます。

●第五区間 (CD5「癒」)

1.  「海」
   トランペットのひなびた音が古風に感じる(良い意味で)のは今の時代
   が原因でしょうか?下の曲と同様に、詩の中の美しい日本語に感じ入ります。

2.  「朧月夜」
   昨今では使われない言葉や文語的表現がいっぱいの曲です。
   「入り日」「山の端」「におい淡し」「里曲(さとわ)」今でもすぐには
   実感できない言葉達ですが、なんとも懐かしく大切なものに感じるのは
   私だけでしょうか?

3.  「この道」
   一音一符主義で作られた曲だそうで、改めて見返してみてびっくり。
   作曲家の技巧の極みを見ます。

4.  「知床旅情」
   私たちぐらいの世代だと加藤登紀子さんの歌唱を思い出します。

5.  「遠くへ行きたい」
   旅ソングの多い芹さんにぴったりの選曲ですね。
   芹さんの「旅にでたい」はこの曲のアンサーソングみたいに見えますが
   はたして??

6.  「坊がつる讃歌」
   一般の人がふと口ずさんだ曲が多くの人の愛唱歌になる、そんなロマンチックな
   おいたちを持つ芹洋子さんの代表曲。これからもそうした曲が誕生すること
   を願います。

7.  「ちいさい秋みつけた」
   ボニー・ジャックスのオリジナルの不朽のイントロを使わずに、新しい
   イントロを持ってきた青木望さんに拍手。

8.  「中国地方の子守歌」
   岡山県の民謡を山田耕筰さんが採譜したものです。

9.  「埴生の宿」
   詩曲ともアメリカの作品。粗末な宿と言った意味らしいですが、アメリカにも
   そんな時代があったんだなと今さらながら思います。

10. 「冬景色」
   「さぎりきゆるみなとえの・・・」CD「癒」には昔の単語や口語体が
   いっぱいですが、それらの曲に癒されるのは何故?
   
11. 「紅葉」
   舞台は信州碓氷峠付近の紅葉。バイクのツーリングで見た信州の山々は
   日本の秋を実感させてくれました。

12. 「りんごのひとりごと」
   キングレコードのディレクターが曲の誕生に関わっているという、さすが
   叙情歌のキングレコード。

13. 「こきりこ節」
   学校の音楽で習った思い出多い曲です。芹さんのちょっとお澄まししたような
   表情が頭に浮かぶ渋めの歌唱です。

14. 「野菊」
   こちらも学校の音楽で習った思い出多い曲です。「こ寒い〜けだかく」の
   間の音が短く上下するメロディが心地よいです。

15. 「白い想い出」
   トッポ・ジージョがチロリン村に愛を込めて送った・・・じゃなく、その
   声優さんの話です。懐かしい雪景色が目前に拡がる名曲ですね。オリジナル
   はダークダックス。

16. 「女ひとり」
   こちらのオリジナルはデューク・エイセスです。

17. 「ここに幸あり」
   叙情歌というより昭和の美しい歌謡曲ですね。ひと味違う芹さんの歌う
   歌謡曲もまた佳きかな。

18. 「ブンガワン・ソロ」
   ジャワの「ソロ川」というのが原題。どこかハワイアンにも通じるトロ
   ピカルな雰囲気があります。

19. 「切手のないおくりもの」
   「坊がつる讃歌」と同時期に「NHKみんなのうた」で放送されていました。
   「みんなのうた」の楽譜集に財津和夫さんが「自分の気持ちを歌う歌と
   みんなに歌ってもらえる歌を作るのが嬉しい」というようなコメントを
   載せていました。この曲はもちろん後者ですね。

20. 「バラが咲いた」
   浜口庫之助さんのバイタリティを感じる曲です。歌ったマイク真木さんは
   後に「ステージ101」の司会もされましたね。

●第6区間(CD6「望」)

1.  「一月一日」
   祝詞風の歌詞がいかにもの歌。「かしこみもうす〜」と入ってるとすごいかも。
   いずれにしろ年の瀬のフルトベングラー=バイロイトのベートーベンの
   第九と、年明けの芹洋子さんのこの曲が、つばめのここ1〜2年の例(ためし)
   とて〜です。(^^;)

2.  「どこかで春が」
   山の三月東風(こち)吹いて・・・と春がやってくる雰囲気をもり立てますが
   またYMOの「東風」(Tonpoo)を思い出してしまうつばめです。

3.  「里の秋」
   山里をイメージする曲ですが、外地からの引き揚げを支援する曲だそうです。
   曲の後半では海や港のイメージも現れます

4.  「茶摘み」
   以前NHKの「日本の歌」などの番組で芹さんが歌ったのを思い出します。
   茶摘みというと地元山北茶を思い出します。

5.  「青い目の人形」
   長調のなかに短調を挟むという本居長世のアイデアにビックリします。

6.  「春が来た」
   静かな沈んだイントロから急に明るく歌唱が入る、アイデアものの編曲
   です。

7.  「われは海の子」
   マーチ風の2拍子で問答無用に冒頭部分をイントロに持ってくるというこの
   潔さはこれで正解か。
   4番までゆくと、かなり南の海は俺たちの物・・・というちょっと恐い
   感性がのぞくかな?といった曲ですね。

8.  「夏は来ぬ」
   題名からして文語調で、そのあとも難しい単語が入ってますが、曲がそんな
   ことは作品の魅力を少しも削いでないと思わせます。もちろんむしろ魅力
   であることは明白です。

9.  「ペチカ」
   北方の異国を思わせるロマンチックな曲です。鈴の音も効果的に使われ
   ています。

10. 「牧場の朝」
   作詞の杉村楚人冠は明治の人。そんな昔とは思えない明るく美しいメロディ
   ですね。

11. 「みかんの花咲く丘」
   お馴染みのイントロで始まる曲です。芹さんにしては珍しくイメージする
   よりやや渋めの歌唱です。

12. 「春の唄」
   芹さんにはここに納められているのとは別のコールセレステ(合唱団青空)
   との録音もあります。軽快なリズムで若林正司さんの編曲は新鮮さを感じ
   ます。

13. 「宗谷岬」
   芹洋子さんはシングルレコードに複数回入れている珍しい曲です。
   お気に入りの曲なのでしょう。
 
14. 「朝はどこから」
   編曲はボニージャックスの西脇久夫さん。ストレートで木琴(シロホン?)
   を使った可愛らしいものです。
   一番の詩の終わりに「おはよう」2番が「こんにちは」3番が「こんばんは」
   これと同じアイデアで母が市の募集した歌詞コンクールにだしたところ
   最優秀。やるな母上。

15. 「森の水車」
   中間部のミュージカル風の間奏がいつも不思議に思っていたのですがここだけ
   ドイツの作曲家からの引用だそうで、合点がいきました。(ガッテンガッテン)

16. 「真珠」
   初めて聴いた曲でした。作詞の竹内俊子さんは「りんごのひとりごと」
   の作者でもあられます。

17. 「心の窓にともし灯を」
   ラストの「えくぼが浮かんでくるでしょう」の部分のメロディがなんとも
   ホロッときます。

18. 「遠い世界に」
   mike盤の同曲は観客が歌えるように詩を朗する部分がありなんとも洒落っ気
   があるなあと関心しました。芹洋子さんのコンサートでも毎回、この朗
   してくれる曲があります。
   「今度こそは大きな声で歌おう!」・・・と毎回心に誓ってますが・・。
   (^^;)

20. 「希望」
   ついにマラソン試聴も最後の曲となりました。ラストスパート!
   岸洋子さんが病を乗り越えて歌っていらした曲ですね。
   当時、民放でヒット曲にイメージ画を付けて披露する番組があり、この
   曲には石森章太郎さんがもの悲しい瞳をした女性の絵を付けていました。
   芹さんのこの曲は終盤8ビートになりテンポアップします。
   120曲のお仕事ご苦労様でした。
   私の旅は、今また始まる・・・・・・。


了